~卯内尺(うないじゃく)古墳~
老司地区は、あまり広くない丘陵と丘陵の間の谷部からなり、丘陵の先に平野が広がる地形でした。
特に丘陵部には古墳時代前期の重要な古墳が密集しています。
卯内尺古墳(4世紀中頃)・老司古墳(4世紀末~5世紀初め頃)の両前方後円墳は長さ75m前後と、古墳時代前期の福岡平野では、もっとも大きな一群で、老司地区のみならず、福岡平野全体を治めた人の墓と考えられます。
卯内尺古墳は、昭和中頃までにほとんど破壊されていましたが、明治時代に書かれた記録と、平成3年にわずかに残った部分の発掘調査により、長さ75m前後、前方部三段、後円部三段に築造され、後円部には竪穴系の石室があったものと考えられています。
副葬品は日本製三角縁神獣鏡1面、銅鏃1点、鉄剣1点、錦などの出土が伝えられています。
(福岡市埋蔵文化財課資料参照)
<老司公民館だより 2012年2月号>